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シックハウスについて 【 シックハウスの原因と対策 】

建物の耐久性等を高める建材に含まれる化学物質が要因に・・・

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症状だけを見れば普通の疾病と区別のつかない「シックハウス」ですが、その根本的な原因となると話はだいぶ変わってきます。一般的な病気のほとんどがウイルスの体内侵入や、疲労・加齢などの内的かつ肉体的な要因で発生するのに対し、シックハウスは住環境を中心とする外的な要因によって引き起こされます。野生動物と違って人間は穴の中や木の上で暮らすことは出来ませんから、生きるためにはどうしても「住まい」や「ライフスペース」が必要です。ところが実際に、それ自体がシックハウスの元凶だと判明したら・・・。

住宅を含む建築物の構造は時代とともに目覚ましい発展を遂げており、最近は耐久性ばかりでなく災害に強いことも標準装備されているほどです。そして、これらの優れた点を支えているのが様々な化学物質であり、皮肉にもシックハウスの大きな原因となっているのです。具体的には接着剤や塗料の溶剤として使う「ホルムアルデヒド」や「トルエン」、また建材加工用の可塑剤や腐食防止に使用される防腐剤、シロアリを駆除・防止するための殺虫剤なども、影響の度合いに差はありますがシックハウスと密接に関係しています。

化学物資は建築の途中で用いられるため、建物の完成時には使用状況が分かりません。理想的なのはこれらの薬品や物質を使わないことですが、長く暮らすことを考えると100%未使用はまず不可能。住まいを購入したり建てたりする時は、化学物質がどのように使われているか確認し、必要なら専門家に相談して意見を聞くのも良いでしょう。

こまめな換気で予防しよう

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また、家の中には家具や家電品に始まって、衣類や食器・寝具・書籍類など、色々な物が置かれていますが、実はここにもシックハウスの原因が潜んでいて、その代表格が「ハウスダスト」と呼ばれる目に見えない空気中の「塵」や「埃」です。

ハウスダストは居住空間の状態と深く関わっており、そのカギを握っているのは室内の「機密性」。各部屋の温度を一定に保つため、最近の住宅は高度な密閉性を持っていますが、これは換気の点から言えばあまり良いことではありません。ハウスダストにはダニの死骸やフン、カビの胞子なども含まれているのです。ダニは非常に生命力が強く、高温で多湿な環境を好みます。一方のカビも同様で条件が揃うと繁殖に加速がつき、結果として室内にはアレルギーの原因が蔓延することになります。

掃除機をかける程度ではハウスダストを完全に除去できませんので、対策としてはこまめに窓を開けて換気するなど、空気に流れを与えて循環させるのが良いでしょう。また、布団や衣類などは天気の良い日を選んで、外気にさらして天日干しするのも効果的です。このように「シックハウス」は様々な要素が元となって発生しますが、共通しているのは「家屋」や「建物」に根本原因があるということ。原因が分かれば対策も考えられます。シックハウスというものの正しい知識を身に付けることで、大切な住まいや家族全員の健康と生活を守りたいものですね。

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